週間ニュースまとめ(2021-04-05)
編集長が注目した先週の業界ニュースをまとめて取り上げます。
業界ニュース
TAKARA & COMPANYが第3四半期決算を発表
通翻訳サービスを提供するサイマル・インターナショナルや十印を子会社に持つTAKARA & COMPANY(東証一部)が第3四半期決算(累計)を発表した。連結で売上は173.7億円(前年同四半期比22.9%増)、経常利益は15.9億円(3.1%減)だった。
セグメント別の金額も報告されており、通訳・翻訳事業の売上は41.1億円。通訳分野ではリモート会議のニーズが伸びているため、クラウドの遠隔同時通訳プラットフォーム「interprefy」を活用するとしている。
Slatorの4月求人指標は過去最高を記録
翻訳業界誌のSlatorは4月の業界求人指標(LIJI:Language Industry Job Index)を発表した。2018年7月の公開開始以来の最高値を記録し、求人状況の好調さを示している。コロナ禍の影響で昨年3月には急落したが、7月に底を打ってからはほぼ一直線に回復している。
同指標は業界のグローバルな求人トレンドを捉えるために、Slator誌がLinkedInなどの求人データから独自に算出している。
詳細:https://slator.com/industry-news/job-index-hits-all-time-high-in-april-2021/
エンターテインメントのローカリゼーション業界団体が業界誌1号を公開
昨年、エンターテインメントに関するローカリゼーション業界団体として設立されたEGA(Entertainment Globalization Association)が業界誌「Reteller」の第1号を公開した。
日本語字幕翻訳の難しさなど、近年需要が急増しているメディア・ローカリゼーションする情報が掲載されている。
詳細:https://www.flipsnack.com/egahollywood/the-reteller-spring-2021/full-view.html
掲載済みの個別記事
他メディア掲載の情報紹介
【Netflixブログ】Words Matter: Testing Copy With Shakespeare
企業のウェブサイトやアプリでは、どのような文言(コピー)がユーザーに受けれられるのかを調べるA/Bテストを実施する。これを多言語で行おうとすると、かなりの労力が必要となる。
オンライン・ビデオ・サービスをグローバルに展開するNetflixは、複数の言語でA/Bテストが可能となる自社システム「Shakespeare」を最近開発した。このシステムの概要が記事中で解説されている。
詳細:https://netflixtechblog.medium.com/words-matter-testing-copy-with-shakespeare-5df48b38158a
【ダイアモンド記事】日本の「AI自動翻訳」劇的進化の実態、特許や製薬・金融など専門分野に変革も
日本の機械翻訳の現状について、NICTの隅田氏がダイアモンド誌のインタビューに答えている。さらに、RBMTからNMTに至る機械翻訳の歴史や、現在NICTが取り組んでいるプロジェクトも紹介されている。
詳細:https://diamond.jp/articles/-/266872
【Game*Spark記事】「有志翻訳を合法的に進めるヒントは著作権者の許諾をもらいに行くことに尽きます」―著作権法の専門家・小倉秀夫弁護士インタビュー
外国語で作成されたゲームを有志が無償で翻訳することがある。その際には著作権などの法的問題が発生するが、記事内では注意点がまとめられている。
詳細:https://www.gamespark.jp/article/2021/04/04/107520.html
【東京新聞記事】外国語表記 チェック体制を 浦安市多言語検証委が報告書
機械翻訳などの結果、自治体ウェブサイトにはおかしな英語が記載されていることがある。記事では、浦安市が設置した「多言語表記検証委員会」が提示した改善案が紹介されている。
詳細:https://www.tokyo-np.co.jp/article/95567
その他の情報まとめ
ニュースリリース
先週JTFジャーナルに掲載されたニュースリリースです。
業界イベント
業界イベントをカレンダー形式で掲載しています。1か月先までの予定を紹介します(申し込みが締め切られている可能性もあるのでご注意ください)。
- 4/15〜16:T-UPDATE 21 Virtual
- 4/27:【JTF40周年特別企画】 機械翻訳とは何か? どこから来て、どこへいくのか?(JTF主催)