私の一冊『世界のことばあそびえほん』
第55回:マレー語屋 飯島 葉月さん

外国語や翻訳にみなさんが興味をもたれたのはいつ・何がきっかけでしたか。私は幼少期のこの絵本との出会いが大きいです。
この絵本は可愛い絵とともに言葉が6言語(スペイン語・フランス語・中国語・ロシア語・スワヒリ語・英語)で紹介されています。(今の時代ならアラビア語やヒンディー語、インドネシア語なんかも候補になりそう?など思ったり。)
各言語はこどもにわかりやすくカタカナが併記されています。この絵本のはじめの注釈“※外国語の発音を日本語のカタカナによって正確に表示するのは、不可能なことですが、「それぞれの言語への興味をふくらまし、そのきっかけになれば・・・」と、いうこの本の趣旨に従い敢えて載せました。”にもあるように、もしかしたらご専門のみなさんからすると、少し違和感のあるカタカナ表記もあるのかもしれませんが、こどもたちが世界をひらく種まきをしてくれる絵本だと思います。
まわりに小さなお子さんがいる方も、そうでない方も、ぜひ一度読んでみてください。外国語に、翻訳に、出会ったあのころのワクワクを、思い出させてくれる絵本でもあると思います。
◎執筆者プロフィール
飯島 葉月(いいじま はづき)
マレー語屋
大学でマレーシア語を専攻し卒業後、マレー語の講師・通訳・翻訳・リポーター・リサーチ・コーディネーター業等に従事。マレー語やマレーシアなどの東南アジア諸国と日本語・日本を繋ぐ幅広い分野で活動している。
★次回は翻訳者の冨岡三智さんに「私の一冊」を紹介していただきます。