私の一冊『時事英語教本 応用編』
第45回:日英、英日特許翻訳者 塚村直記さん
著者は元NHK国際放送局の記者であり、茅ヶ崎方式英語会の創立メンバーである高橋義雄氏と松山薫氏のお二人である。茅ヶ崎方式英語会は、この「時事英語教本」を教材として、時事英語を表現するのに必須の4000語を覚え、それを自由に使いこなすことによって、英語の話者である外国人と対話をするための基礎を学ぶ塾である(運動といってもよいかもしれない)。
私は1989年3月から1995年2月にかけて、茅ヶ崎方式英語会で両先生に学んだ。最初の2年間で基本4000語の使いかたを徹底的に学び、3年目からライティングの課程に移った。ここでは、授業の1週間前に日本語の新聞記事をもらい、それを150~200語程度の英文にリライトして提出し、授業で添削をしてもらう。これを毎週繰り返し、4年間で160本程度の記事を書き上げた。最初の頃は苦労して作成した英文が大きく修正され、悔しい思いをしたが、3年目に入ると添削箇所もだんだん少なくなっていった。この頃だっただろうか、「私は英文が書ける」という感覚を持った。私は、両先生の授業の至福の時間を忘れることができない。
ここで学んだことを礎として2003年英検一級に合格することができた。その後、当時の英語会の仲間と共に、タイムを読む会を立ち上げた。この会は、今でも継続している。さらには2015年10月特許翻訳者としての仕事を開始した。これらすべては、茅ヶ崎方式英語会で、両先生に出会ったことから始まる。
◎執筆者プロフィール
塚村 直記(つかむら なおき)
日英、英日特許翻訳者、合同会社茅ヶ崎翻訳サービス代表
造船会社、住宅設備メーカーにて技術者として勤務
退職後、特許翻訳の仕事を開始(実績約1100件)
★次回は、特許翻訳者、工学博士の積田則和さんに「私の一冊」を紹介していただきます。