私の一冊『落穂ひろい──日本の子どもの文化をめぐる人びと──』
第38回:英日・日英翻訳者 空堀玲子さん 井伏鱒二を翻訳家と思い、神宮輝夫”訳”の追っかけをする小学生だった。たずねたら、東の横綱は瀬田貞二だと即答したと思う。神宮の硬質な訳文に対し、瀬田訳の世界では古雅なことばが聞こえ
続きを読む第38回:英日・日英翻訳者 空堀玲子さん 井伏鱒二を翻訳家と思い、神宮輝夫”訳”の追っかけをする小学生だった。たずねたら、東の横綱は瀬田貞二だと即答したと思う。神宮の硬質な訳文に対し、瀬田訳の世界では古雅なことばが聞こえ
続きを読む第37回:龍谷大学 世界仏教文化研究センター博士研究員 プラダン・ゴウランガ・チャランさん 近年、翻訳研究の分野では、ある種の翻訳不可能論的な転回が見られる。これは、資本主義経済制度を背後に、グローバル化により展開される
続きを読む第36回:研究者(日欧交流史) 小川 仁さん 日本人の無常観を説いた名著『方丈記』が、いかにして世界文学へと変貌を遂げていったのか。これを翻訳や翻案という文脈から読み解いたものが、『世界文学としての方丈記』である。当該著
続きを読む第35回:翻訳家 多賀健太郎さん 魂は見えない。見えないからこその魂。そんな不可視の魂にもし形があるとしたら……。形なきものの形をふと空想してみる、そんな児戯に類したたわいもないことをだれしも一度や二度は試みたことがある
続きを読む第34回:研究者(フランス哲学) 宇佐美達朗さん 翻訳者という存在をおぼろげながらに初めて意識したのはおそらく本書であった。その理由はもはや定かではないが、古代ギリシア哲学から現代物理学までの科学史(こう言ってよければ西
続きを読む第33回:研究者(フランス哲学) 松葉 類さん 「ABC」を名乗る人物による、奇妙な予告連続殺人事件が起きる。事件の起きた街の名、そして被害者の名前の頭文字をつなぐと、A、B、C……とアルファベットの順をなしていた――。
続きを読む第32回:イタリア語翻訳家 二宮大輔さん この本の解説に次のようなエピソードが紹介されている。 東大の学生だった小林秀雄は詩人アルチュール・ランボーに関する優れた卒業論文を書き上げ、口頭試問に臨む。フランス人の先生から「
続きを読む第30回:英日翻訳者、編集者 かとうちあき さん 『タイコたたきの夢』ライナー・チムニク文・画、矢川澄子訳、パロル舎、2000年本リンクを経て得た収益は寄付されます <ゆこう どこかにあるはずだ もっとよいくに よ
続きを読む第29回:英日・日英翻訳者 尾張惠子さん 『セミコロン かくも控えめであまりにもやっかいな句読点』セシリア・ワトソン著、萩澤大輝・倉林秀男訳、左右社、2023年本リンクを経て得た収益は寄付されます わたしが翻訳の仕事を始
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