日本翻訳連盟(JTF)

翻訳のカスタマーエデュケーションを考える

2018年度第5回JTF翻訳セミナー報告
翻訳のカスタマーエデュケーションを考える


遠藤 幸夫


1988年ヤマハ(株)入社後、設計部門を経て1996年からマニュアル制作部門に配属。以来、電子楽器を中心にお客様向けの取扱説明書の制作を担当。日本語/英語のライティングを自ら行なうことで、翻訳を通じての原文レビューを実践。多言語ローカライズでは、CATツールの活用により言語拡大に伴うコスト増抑制に尽力。2014年からは、楽器・音響製品全般のマニュアル制作部門をマネジメント。その傍ら、2015年より日本テクニカルコミュニケーター協会マニュアルコンテスト実行委員長を務め、現在に至る。

齊藤 貴昭

某電子事務機メーカー入社後、製造から市場までの幅広い品質管理業務に長年従事。 5年間の米国赴任後、米国企業相手の品質関連交渉担当となる。交渉業務を行う中で自ら通訳・翻訳業務を担当するとともに社内翻訳者の管理・教育を数年経験。2007年末より現在のグループ会社で翻訳コーディネーターと社内翻訳者を担当。グループ会社から依頼される様々な翻訳案件の翻訳・発注・チェック・管理の業務を行っている。製造業で学んだ品質管理の考え方をベースに、翻訳品質保証体系を構築するのが現在の自己研究テーマである。

成田 崇宏

2005年に株式会社ホンヤク社に入社。コーディネータやプロジェクトマネージャーとして制作業務を経験し、その後、ベンダーマネジメント、CAT/QAツール管理、業務管理システムやMTの導入などを担当。2015年より業務全般、2018年より事業全体の管理者として、実案件にも携わりながら品質や顧客満足度の向上に取り組んでいる。

平野 幸治

大学卒業後、外資 IT 企業にて翻訳会社とのドキュメント開発のコーディネーションを担当。1999年、IT系専門翻訳会社にて、MLV 系 / ソースクライアント系 PM として約10年修練を積む。2009年、現(株)メディア総合研究所にてローカライゼーション部門立ち上げに携わった後、2016年より機械翻訳プロジェクトに取り組んでいる。
 



2018年度第5回JTF翻訳セミナー報告
日時●2019年1月23日(水)14:00 ~ 16:40
開催場所●剛堂会館
テーマ●翻訳のカスタマーエデュケーションを考える
登壇者
●遠藤 幸夫
ヤマハ株式会社 開発統括部マニュアル制作グループ リーダー
●齊藤 貴昭
JTF理事/社内翻訳者/翻訳コーディネーター
●成田 崇宏
株式会社ホンヤク社 翻訳事業部 事業部長
●平野 幸治
株式会社メディア総合研究所 翻訳事業部 MTグループ長

 


 

登壇者の意向により、セミナーレポートは非掲載とさせていただきます。なにとぞご了承ください。セミナーの概要、講演のポイント、登壇者プロフィールは以下の通りです。

概要

形がなく、また、変化し続ける翻訳サービスの提供において、翻訳会社が自社サービスの内容やメリット・デメリットを適切に顧客に説明することはいっそう重要になっている。顧客満足を追求することは翻訳会社の当然の責務だが、同時に、翻訳工程の詳細、できること/できないこと(理想と現実)の境界、あるいは、良い翻訳成果物を仕上げるために理解や協力してもらいたいことなどを顧客に伝え、翻訳のプロフェッショナルとして顧客を適切に導くことが、真の意味での顧客満足や両者の信頼関係構築につながると考えられる。本セミナーでは、顧客と翻訳会社間の意見交換を通じて、理想的な翻訳サービス提供のあり方や、良好な関係が長く続くために両者がどのようにあるべきかを追求する。

講演のポイント

  • 顧客が翻訳サービスに期待する(しがちな)こと
  • 顧客のドキュメント管理体制や運用方針
  • 翻訳サービスの現実、品質/コスト/スピードのバランス
  • 翻訳会社が勇気と矜持を持って顧客に伝えるべきもの
  • 翻訳会社の社内体制やサービス提供方針のあり方
  • 翻訳会社が下請けではなくパートナーになるためには
  • 良い顧客を見つける・育てるためには
  • アンケート回答の集計結果発表


 

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