翻訳業界のメディアや団体によるYouTubeチャンネルを紹介

ここ数年の間にYouTubeに動画をアップロードする翻訳業界のメディアや団体が増えている。業界ニュース番組のほか、イベント全体の動画を公開するチャンネルもある。業界の最新情報や詳細情報を取得するのに有用だ。本記事ではそうしたYouTubeチャンネルを紹介したい。

なお、翻訳業界の情報はやはり英語で発信されることが多い。YouTube動画では音声認識による自動字幕機能が使えることがあるため、英語聞き取りが苦手な人は利用してもよいだろう。


メディア

MultiLingual

老舗の翻訳業界誌が開設するYouTubeチャンネルだ。開設自体は2020年と新しく、チャンネル登録者数は1110人(執筆時点)となっている。

最近MultiLingual誌は動画や音声での情報提供に力を入れており、YouTubeチャンネルにもニュースやトークがかなりの頻度でアップロードされている。

イベント動画も充実しており、再生リスト(動画をまとめたもの)がいくつも公開されている。最近のものとしては、2021年9月の「2021 Summer Series Live」や2021年5月の「2021 Spring Series Live」がある。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/MultiLingualTV (※本ページ画像もこのURLから取得)

Slator

2015年に立ち上げられた比較的新しい翻訳業界メディアであるが、情報は充実している。YouTubeチャンネルは2017年に開設され、884人が登録している。

チャンネルでは「SlatorPod」というポッドキャスト風動画を毎週公開しており、業界ニュースを追いかけたい場合に便利である。SlatorPodの再生リストはこちらからアクセスできる。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/Slator

Nimdzi

Nimdziは言語業界の調査会社で、企業ランキングや言語テクノロジー地図なども公開している。YouTubeチャンネルは2017年に開設された。

Nimdziも最新情報を伝える動画にかなり力を入れている。例えば業界ニュース番組「Last Week in Localization with Sarah Hickey」である。文字通りその週の業界情報がまとめられている。

これ以外にもかなりの数の再生リストが作られており、例えば学習用動画がまとめられた「Nimdzi Learning」や、2020年12月に開催されたイベント「The Nimdzi Language Technology Series」がある。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/NimdziInsights


団体

Translating for Europe

まずは欧州委員会(EC)の翻訳総局が開設しているチャンネルである。欧州についての話題もあるが、翻訳全般に関する動画も数多く公開されている。2010年に開設され、登録者は3270人となっている。

イベント動画をまとめた最新の再生リストとしては、2021年9月の「#TranslatingEurope Workshops 2021」や2020年11月の「#2020TEF」がある。いずれにも1時間超の講演が何本も収められている。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/TranslatingforEurope

CIOL

続いてイギリスのCIOL(The Chartered Institute of Linguists)である。翻訳者や通訳者など外国語のプロフェッショナル向け職能団体である。

2013年にチャンネルが開設されて553人が登録しているが、動画アップロードが本格化したのは最近のようだ。2021年9月にはイベント「Technology for Translators Week」の再生リストを公開しており、約1時間半の動画が4本入っている。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/channel/UC1HXIiWB8oWYD5ndipxHsDA

IMUG

さらにアメリカのIMUG(International Multilingual User Group)だ。シリコンバレーの言語テクノロジー技術者らが立ち上げたグループである。2014年開設で、登録者602人のチャンネルだ。

約1時間の講演動画が数十本も公開されている。グループの性格上、I18N(インターナショナリゼーション)やL10N(ローカリゼーション)のテクノロジーに関する話題も多い。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/IMUGorg

GALA

最後にGALA(Globalization and Localization Association)である。翻訳会社など企業がメンバーの中心となる団体だ。

2010年にチャンネルが開設され、現在725人が登録している。インタビュー動画などが公開されているが、今後の充実を期待したい。

チャンネルURL:https://www.youtube.com/c/Gala-globalOrg


最近、翻訳業界メディアでは、動画による情報提供が急速に進んでいる。また、コロナ禍でイベントをオンライン化せざるを得なかった結果、イベント動画も増えている。YouTubeチャンネルは最新情報を入手する重要な手段となりつつあるので、ぜひ活用したい。

(執筆:西野)

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