日本翻訳連盟(JTF)

週間ニュースまとめ(2021-03-01)

編集長が注目した先週の業界ニュースをまとめて取り上げます。

業界ニュース

イー・ガーディアンがゲームの翻訳品質を検証するサービスを提供

インターネットセキュリティー企業のイー・ガーディアン(東証一部)は、ローカリゼーションされたゲームの翻訳品質を検証するサービスの提供を開始する。ゲーム会社に対し、翻訳のリライト提案やUI/UXの改善提案を行う。対応言語は英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、フランス語。

詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000165.000018759.html

第17回JAT新人翻訳者コンテストの受賞者が発表

日本翻訳者協会(JAT)が開催している第17回JAT新人翻訳者コンテストの結果が発表された。部門は英日と日英があり、それぞれで第1位、第2位、およびファイナリストが選ばれている。

詳細:https://jat.org/ja/news/seventeenth-annual-jat-contest-winners

掲載済みの個別記事

他メディア掲載の情報紹介

【TAUS】5 AI Trends in 2021

TAUSが2021年のAIトレンドに関する記事を公開している。具体的には以下の5点が挙げられている。

1. Vokenization、2. Data Monetization、3. Deep Reinforcement Learning、4. Automated Text Generation(ATG)、5. Data Science as a Service(DSaaS)

詳細:https://blog.taus.net/5-ai-trends-in-2021

1つめの「Vokenization」のvokenは言語単位であるtoken(トークン)から作られた言葉で、各トークンに関連付けられた画像のこと。画像とトークンを結びつけるプロセスをvokenizationと呼ぶ。現在の機械翻訳システムはテキスト情報のみに基づいて構築されているため、画像情報も活用すると翻訳品質のさらなる向上が期待できる。

また、2つめの「Data Monetization」は、企業が持つデータを収益化を指す。マーケットでの販売も1つの方法で、TAUS自身も対訳データを取引できるマーケットを設けている。ほかにもSYSTRANが昨年からMTモデルのマーケットを提供している。翻訳会社は自社の専門分野で蓄積した対訳データでMTモデルをトレーニングし、それをSYSTRANのマーケット経由で有料で使ってもらうことで収益が得られる。

3つめの「Deep Reinforcement Learning」は強化学習とディープラーニングの組み合わせた方法で、自然言語処理ではテキスト要約やチャットボットで使われているという。4つめの「ATG」は自動テキスト生成のこと。すでに株価ニュース原稿などに用いられている。最後の「DSaaS」は、クラウド上でビッグデータを扱えるサービスを指す。


その他の情報まとめ

特集/連載

先週JTFジャーナルに掲載された特集記事や連載記事です。

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